【2021年夏の甲子園】東海大菅生降雨コールド敗退について思うこと

高校野球
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2021年の夏の甲子園では、1回戦の大阪桐蔭―東海大菅生が、雨によるコールド試合となりました。

この降雨コールド試合については、ネット上で批判する意見が多く見られました。

今回の降雨コールド試合で思ったことを、高校野球ファンとして書き記しておきます。

降雨コールドの制度自体は仕方ない

今回の試合のあと、「降雨コールドの制度はかわいそう」いう意見も目にしました。

高校野球ファンの私の考えだと、降雨コールドの制度があること自体は致し方ないかな…と思います。

野球は屋外スポーツで、天気予報が外れることはあります。

途中で雨が降ってきて試合が続行できない場合、それが「試合前半~中盤の場合は最初からやり直し」「終盤の場合は試合成立」というのは仕方がないかな、と。

「雨が強くなったのが終盤でも最初からやり直せばよい」と言う意見もあるかもしれませんが、そうなると再試合と変わらなくなり、選手の負担を減らすためにタイブレークを取り入れた意味がなくなります。

サスペンデッド(雨で中断した場面からの試合再スタート)を主張する意見もありますが、これはどうかなあ…私の気持ちとしては半々ですね。

私は「野球は流れのスポーツ」と考えていて、たとえば1回と8回というイニングは大きく違い、「初回が8回」というのは、ちょっと野球じゃないような感じもします。

ぽこ
ぽこ

「申告敬遠」に反対なのも同じ理由です。野球はアナログ的な魅力があるスポーツだと思うんですよね。「申告敬遠」や「サスペンデッド」はスポーツでなくゲームみたいに感じます。

その一方で、高校野球の現場の選手たちに「降雨コールドよりはサスペンデッドの方が納得できる」という意見が多ければ、取り入れてもいいのかなとも思います。

ちなみに「高校野球ドーム化」は、ドーム球場を使えない地方もあるため、降雨コールドの解決策にならないですね。

問題は試合を始めたことと打ち切りのタイミング

降雨コールドで夏の甲子園を去ることになったチームは、直近の過去だと1993年の堀越高校です。

相手は鹿児島商工(現在の樟南)で、当時中学生だった私はこの試合をテレビで見ていました。

この時、福岡―田村の2年生バッテリーを擁していた樟南は、次の試合では逆にリードしていた試合が雨でノーゲームになり再試合では敗退するという、雨に振り回された大会でした。

この時には堀越高校に同情する声はあったけど、降雨コールドの制度自体を批判する意見はあまりなかったように記憶しています。

では今回はなぜ批判の声が多かったかというと、高校野球ファンのだいたい一致する意見としては次の2点です。

  • 終日の強雨が予想されていた日に試合を行うという判断がおかしかった
  • 雨が強まりグラウンド状態がかなり悪化した5回くらいで打ち切るべきだった

うん、まあ、そうですよね。

私も前日に天気予報を見て、「明日は中止だな」と思っていたら、朝、試合が行われていて驚いたくらいです。

5日前に行われた明桜―帯広農は、この試合よりはマシな天候・グラウンド状況で4回でノーゲーム(=試合は白紙。再試合)となりました。

また、翌日は同等もしくは少しマシかなというような天気予報で、第一試合から終日試合中止となりました。

こういったことからも、はじめから試合を行うべきでなかった、もしくは途中でノーゲームにすべきだったというのが、正しい判断だったのでしょう。

ノーゲームになると試合は白紙に戻り、今度はリードしていた方が不運となりますが(明桜は4点リードが消えた)、9回戦えずに負ける不運よりは、再試合がある分マシなんじゃないかと思います。

なぜ試合は強行されたのか

では、なぜこの試合は強行され、もはや野球にならないグラウンド状態になっても続行されたのか。

おそらく雨天順延が続き大会運営側に焦りがあったのでしょう。

冷静に考えるとあの時点で1試合だけ消化することにあまり意味はなかったのですが、それでも1試合でも消化しておきたかったほど焦る気持ちがあったのではないかと。

高校野球の試合成立要件は、7回が終了していること。

7回まではどれほどの雨が降ろうと、選手や審判が足をすべらそうと、ただただ前に進んでいた試合が、8回に入るとアッサリと打ち切られたのを見ると…

ぽこ
ぽこ

とにかく試合成立させたかったんだな…7回裏で終わらせるとさすがに見え見えだから8回表を少しだけ進めたんだな…。

…と、思ってしまいました。

もちろん大会運営側も、「選手たちのためにも2年ぶりの甲子園大会をやり遂げたい」という気持ちだったのだと思います。

しかしその気持ちが逆に、たまたまこのタイミングで試合をしなければならなかった両校の選手に、大きな試練を与えてしまうことになってしまいました。

2イニングを戦えずに不完全燃焼で甲子園を去る東海大菅生はもちろんのこと、勝った大阪桐蔭も、あのグラウンド状態でのプレーはかなりリスキーだったでしょう。

ケガにつながるプレーがなかったのは不幸中の幸いですが、やはり二度とあのような危険な試合を行ってはならないと思います。

雨続きという不測の事態ではありましたが、そんな時こそ大人が知恵を出し合って、一番よい方法を考えなければなりません。

外野から口だけ出すのは簡単であることを承知で言いますが、今回の結論は少なくとも最適解ではなかったでしょう。

プロ野球が始まっても午前中に試合を行うことは理論上は可能です。

いろいろな利権があって難しいのでしょうが、野球界全体のために妥協線を見つける努力ができるんじゃないかな…と思います。

東海大菅生…不運を力に変えて頑張って!

この試合が大きな批判を浴びたこともあり、おそらく今後は、このような無謀な天候で試合が行われることはないでしょう。

大阪桐蔭、東海大菅生の両校の選手は、本当に大変な思いをしたと思いますが、その頑張りは今後の高校野球界を良い方向へと向かわせるはずです(そうでなきゃダメだよ高野連!)。

あの悪条件の中で、両校の選手が一流校のプレイヤーとしてできる範囲のプレーをし、試合を壊さなかったのは本当に見事でした。7-4というのは乱戦のスコアではないですからね。

それにしても東海大菅生は…2019年の東海大菅生の理不尽なセンバツ落選をきっかけに、関東・東京のセンバツ選考がかなりまともになったという経緯もあります。

高校野球界で損な役回りをさせられているな…という感じもありますが、不運を乗り越えていくのは、強くてカッコいいチームに成長するチャンスでもあります。

ぽこ
ぽこ

かつての明徳義塾がそうだったな~。

東海大菅生は2019年は不可解なセンバツ落選、2020年は西東京を優勝しても甲子園なし、2021年は2イニング未消化での無念の敗退…と、不運が毎年続いています。

それでもこのチームの目標は日本一。現在の高校野球の盟主・大阪桐蔭の力を肌で感じたことは、むしろ幸運でしょう。

今夏で引退となる3年生は夢は叶いませんでしたが、高校野球の魅力のひとつは、今夏の大会スローガンの一部でもある「つなぐ想い」。

2021年のチームは甲子園でサヨナラ勝ちあり、ナイターあり、大阪桐蔭あり、雨中の戦いあり…と、結構スゴイ経験を積んでいます。

チームに残るメンバーは、先輩たちのいろんな想い、自分たちの貴重な経験を糧にして、また魅力的なチームを作ってほしいなと願っています。

ぽこ
ぽこ

スピーディで清涼感のある菅生野球が私は大好きです。これからも応援します!

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