さて私は、チェスケー・ブディェヨヴィツェから往復各一本のバス、しかもホラショヴィツェに滞在できる時間は20分という、チャレンジャーなホラショヴィツェ体験をして参りました。
そんな綱渡りみたいなホラショヴィツェ行きでしたが、ホラショヴィツェは
本当に行って良かった!!!
と叫びたくなるような、素敵な風景でした。
私が滞在20分で必死に撮った写真を精一杯駆使して、ホラショヴィツェの歴史地区の魅力をお伝えします(私のヘタな写真でお伝えできるかどうか…)。
ホラショヴィツェの集落は世界遺産
ホラショヴィツェは、隣町ヤンコフ(Jankov)という村の離れ集落のような存在です。
400メートルトラックくらいの広場を、南ボヘミア風バロック様式という、この地域独特の建物がぐるっと取り囲んでいます。
バロックといえば、派手な教会建築というイメージですが、このホラショヴィツェで見られるバロック建築には、
バロックでもこんなに素朴でかわいらしい建物になるんだ!
と、驚かされます。
バロック教会を見たことがある方なら何となくわかると思いますが、曲線で描かれたフォルムは、確かにバロック様式だなと感じるものがあります。
それなのにバロック建築がよく醸し出している、ギラギラしたエネルギーが全然なくて、非常にかわいらしいんです。
この「南ボヘミア風バロック様式」という建物は、ホラショヴィツェ以外の周辺の村でも見られます。
チェスケー・ブディェヨヴィツェから乗ったバスの中から、似た雰囲気の建物をぽつぽつと目にしました。
ただし「南ボヘミア風バロック様式」の建物が、ずらっと並んで集落を作り、かつこれほどまで保存状態がよいのはホラショヴィツェ以外にはないため、特にホラショヴィツェが世界遺産となっています。
非常に小さな集落ですが、集落の真ん中には教会もあります。
ホラショヴィツェ観光に必要な所要時間はどのくらい?
上にもちらっと書きましたが、ホラショヴィツェ集落は、ちょうど400メートルトラックくらいの大きさです。
全体が陸上競技場とか野球場くらいの大きさという、本当に小さな集落です。
地球の歩き方には「ゆっくり見てまわっても15分ほど」とありますが、確かに15分あれば、集落を一周できちゃいます。
それでも、のんびりとした空気を楽しみたい場所なので、見学には1時間くらいがちょうどよいかな、と感じます。
レストランがあるにはあるらしいのですが、私が行った3月は閉まっていました。
ゆっくり休憩できる場所はないので、あまり長居しすぎるのは疲れるかもしれません。
真ん中の池は人工的な感じ
私はホラショヴィツェを、秘境のような沼に面した、ひっそりとした集落としてイメージしていました。
ですが実際には、ホラショヴィツェ集落の真ん中にある池は人工的で、クリーンな雰囲気です。
近年に作ったと思われるオブジェもあり、秘境というよりは、明るくて観光化された感じです。
とはいえ、観光客はそれほど多くなく、派手なお土産屋が並んでいるわけではないので、観光化されすぎてガッカリということはなかったです。
宿泊施設もなさそうでした。
「こんなカワイイ村に泊まりたい!」と思う気持ちもありますが、むしろホテルがないおかげで、観光化されすぎずにすんでいるのかもしれません。
裏側の池周辺にはバロック住宅はありません
集落の奥まで行くと、裏手に少し大きめの池があります(この池も人工かも)。
時間がある場合はこの池の周囲をぼんやり歩いてみてもよいかもしれませんが、この裏の池付近には南ボヘミア風バロック建築はないです。
私はグーグルマップで上からサテライト地図を見て、この裏の池の周囲に住宅があるのかと思っていたら違いました。
住宅が取り囲んでいた池はもっともっと小さな池…というよりむしろ、ちょっと大きな水たまりって感じでした。
池というより大きな水たまり…走れば30秒で1周できそうです(笑)。
おわりに
ホラショヴィツェ観光は、いまどき珍しいくらい「ただ歩いて見学するだけ」でした。
ホテルもなし、(冬季は)レストランもなし。でも、その素朴で静かな雰囲気が似合っていました。
もしホラショヴィツェに数時間滞在するなら、ランチを持参して、ベンチに座ったり敷物を引いたりして、のんびり過ごすのも楽しそうだなと感じました。
私は他に選択肢のない20分滞在の観光でしたが、平日にホラショヴィツェに行って、余裕を持って滞在できる場合は、ホラショヴィツェピクニックをおすすめします!