「キングオブ温泉地」などと呼ばれることもある、日本一の温泉自然湧出量を誇る草津。
先日、草津に2泊3日の温泉旅行へ行き、「旅行中の時間はほとんど温泉に浸かっていた」というくらい温泉三昧してきました。
その温泉三昧で、草津にいくつかある源泉の7種類を入浴体験できたので、それぞれレポします!
草津にはいくつかの源泉がある!
草津温泉のスゴイところは、「草津温泉」と一口で言っても、何種類も源泉があることです。
キングオブ温泉地の草津には、個人所有のものも含めると数十~百くらいの源泉があるんだそうです!
草津温泉の中心部で入れる有名な源泉だけでも、7種類ほどの源泉があります。
どうせ草津温泉に行くなら、いろんな源泉に入りたい~!
…と思い、いろいろな源泉にチャレンジしてみると、ひとつひとつの源泉の特徴が予想以上に違ってビックリ!
「たくさん源泉があるといっても、同じ草津温泉なんだからそんなに変わらないだろう」と思っていた私は甘かったです。草津シロウトでした。
それぞれの源泉は、同じ草津で湧いている温泉とは思えないほど、ひとつひとつが個性的でした。
私が草津旅行で体験した7つの源泉はコチラ!
それぞれ入ってみた感想をレポします!
万代鉱源泉
日本一の自然湧出量を誇る草津温泉で、最も湧出量が多い源泉が万代鉱源泉です。
もともと鉱山だった場所から湧いた温泉なので万代鉱という名称ですが、「鉱」を取って「万代」と呼ばれることもあります。
湧出量が非常に多いことから、日帰り入浴施設の大浴場や大型ホテルの大浴場によく使われている源泉です。
草津に旅行に行けば、おそらく万代鉱源泉に入浴する機会があると思います。
東日本最大級の広い浴槽で有名な「西の河原露天風呂」に使われているのも万代鉱源泉です。「御座之湯」「大滝乃湯」も引いていて、草津の有名な立ち寄り湯「草津三湯」どこでも入浴できます。
お湯は無色透明で、見た感じはあまり「温泉感」がありません。
ですが入浴してみると、見た目よりヌルっとした「いかにも温泉」という肌ざわりです。
草津の温泉はほとんど酸性温泉ですが、その中でも万代鉱は酸性が強く、pHは1.5で「強酸性温泉」に分類されます。
口に入るとかなり酸っぱく感じました。
肌当たりはピリッとした心地よさが特徴で、リフレッシュ系の温泉です。
万代鉱源泉はかなり良質な温泉だと感じました。
ですが湧出量が多すぎて、草津温泉街の温泉に使われている源泉としてはレア感がないのが、ちょっとカワイソウですね(ゼイタクな悩み?)。
湯畑源泉
草津温泉街の中心である「湯畑」。
こんこんと温泉が湧き白煙が立ち上っていますが、この湯畑から沸いている温泉が湯畑源泉です。
お湯の色は無色透明ですが、万代鉱とくらべると、ほんの少しだけ白濁している感じがしました。
pHは2.1と、万代鉱とまではいかないですが酸性が強いです。
とはいえ、pHの値が万代鉱よりは高い(=酸性度が低い)分、万代鉱にくらべると肌当たりがやさしいです。
湯畑源泉は刺激が少なく、「いかにも温泉!」というお湯を求めている方には物足りなく感じるかもしれませんが、逆にクセの強い温泉が苦手な方にとっては入りやすいです。
草津に行く前は、草津で入る温泉のほとんどは湯畑で湧いている温泉なのかと思っていましたが、湯畑源泉を引いている旅館・ホテルは意外と少ないです。
ですが、共同温泉の「千代の湯」や、立ち寄り湯の「御座之湯」が湯畑源泉を引いていて、湯畑源泉は比較的手軽に体験できます。
白旗源泉
数ある草津温泉の源泉の中で、「湯質がよい」と人気なのが白旗源泉です。
白旗源泉は、湯畑のすぐ近くで湧いています。
白旗源泉には源頼朝が見つけたという伝承があり、源氏のシンボルである「白旗」の名前がついています。
そんな歴史を感じる白旗源泉の大きな特徴は、白濁が強いことです。
私のような白濁湯好きにとっては、それだけで惹かれる温泉です!
また実際に入ってみると、肌当たりがしっかりしていて「いかにも温泉」という入り心地。
温泉に入る幸せさをしっかり堪能できる湯です!
pHは2.1で湯畑源泉と同じくらいの強い酸性泉ですが、入り心地がスッキリしている湯畑源泉より、ガッツリした温泉というイメージです。
非常にクオリティの高い白旗源泉ですが、共同浴場「白旗の湯」で無料入浴することができます。
「白旗の湯」は無料で人気の「白旗源泉」に入れるため、混雑することが多いです。
ゆったりと「白旗源泉」を楽しみたい場合は、白旗の湯を引いている旅館・ホテルへの宿泊がおすすめです。
「白旗源泉」を引いている旅館・ホテルは湯畑周辺に数軒あり、「草津館」「ホテル一井」「群龍館」などが口コミ評価が高いです。
地蔵源泉
地蔵源泉は、最近開発が進んだ「裏草津」というエリアに沸いている温泉です。
湯畑のすぐ近くですが、路地を入り少し奥まった場所にあるスポットです
「地蔵源泉」と呼ばれるのは、温泉のすぐ近くに地蔵堂があるからだそうです。
源泉のすぐ近くに小さなお地蔵さん2体と、地蔵堂の前の大きめのお地蔵さんが地蔵源泉を見守っています。
地蔵源泉は薄く緑がかった色をしていて、軽く白濁もあります。
pHは2.2で酸性泉ですが、肌当たりはマイルドで気持ちいいです。
見た目や香りがいかにも温泉なのに入りやすい温泉で、バランスがよい湯だと感じました。
地蔵源泉は無料の共同浴場「地蔵の湯」で楽しむ人が多いですが、地蔵源泉の周辺には、地蔵源泉を引いた旅館も数軒あるようです。
煮川源泉
煮川源泉は旅館やホテルには引かれていません。
立ち寄り湯の「大滝乃湯」、無料の共同浴場「煮川乃湯」でしか入れないレアな源泉です。
私は「大滝乃湯」で煮川源泉を楽しみました。
大滝乃湯では第2、4土曜日が「白濁の日」となっていて、白濁した湯に入れます。
私はたまたま「白濁の日」と重なりました!
普段の煮川源泉は無色透明です。pHは2.1で酸性泉です。
煮川源泉の入り心地は、お湯は結構サラッとしているのですが、身体を包み込むような肌当たりの良さがあり、ずっと入っていたくなる心地よさでした!
わたの湯源泉
草津温泉の源泉で、レアな源泉としてよく知られるのが「わたの湯源泉」です。
名前の通り「綿に包まれているようなソフトな肌当たり」が特徴の源泉です。
お湯の色は軽く白濁しています。pHは2.1。
確かに名前の通り、非常にやわらかいお湯でした。真綿に包まれたような至福感!
草津で入浴した源泉の中で、一番リラックスできるお湯でした。
私は泊まったホテルが「わたの湯」を引いていたため、ホテルの温泉で「わたの湯」を楽しみました。
宿泊したのは「草津ホテル別館・綿の湯」。温泉以外のお部屋や食事も満足度が高いホテルでした。
湯川の湯源泉
草津温泉街の中心部ではあまり見かけない源泉ですが、「湯川の湯」という源泉があります。
少し中心街から離れた、個人経営の小さな宿に宿泊したら、温泉に使われていたのが「湯川の湯」でした。
お湯は無色透明で、pHは2.3。
酸性泉ではありますが、草津温泉の中では酸性度がそれほど高くなく、マイルドな入り心地の温泉でした。
やや「温泉感」としては物足りないところもありますが、入浴後は気持ちよく、刺激の少ないお湯にゆったりと入りたいという場合におすすめです。
私が宿泊した「湯川の湯」を引いているお宿は「滋養の宿ぶな」。とにかくお食事がおいしい宿でした。
他には共立リゾートの「お宿・季の庭/木の葉」が、湯川の湯を引いています。
まとめ
源泉名 | pH | 特徴 | 主な入浴施設 |
---|---|---|---|
万代鉱 | 1.5 | 無色透明 ピリッとした刺激 | 草津三湯 多くの大型ホテル |
湯畑 | 2.1 | 刺激が少なく入りやすい | 千代の湯 御座之湯 |
白旗 | 2.1 | 白濁 入りごたえがある | 白旗の湯 湯畑周辺の老舗旅館 |
地蔵 | 2.2 | 緑がかっている | 地蔵の湯 |
煮川 | 2.1 | 肌当たりがよい | 大滝乃湯 |
わたの湯 | 2.1 | まろやかでソフト | 草津ホテル別館綿の湯 お宿季の庭・木の葉 |
湯川の湯 | 2.3 | マイルドで入りやすい | 郊外のホテルなど |
草津で7つの源泉に入ってみた感想でした。
個人的に好きだったベスト3は、「わたの湯」「白旗」「煮川」です。
草津温泉の有名な源泉で、今回入る機会がなかったのは「西の河原源泉」。
「西の河原源泉」は引き湯しているホテルがいくつかあるようなので、次に草津に行った時にトライしてみようと思っています。
また、独自の自家源泉を持っている老舗宿もあるので、そういったレアな源泉にも入ってみたい!
草津温泉の魅力のひとつが、複数の源泉を楽しめることだな~と感じました。
草津温泉旅行に行く場合は、さまざまな源泉を体験できるような計画を立てることをおすすめします!