飛鳥サイクリング旅行!次は飛鳥資料館です。
亀石→橘寺(二面石)→酒船石→飛鳥寺→飛鳥坐神社→飛鳥資料館(庭園のみ)→甘樫丘→石舞台古墳→奥明日香(徒歩)→鬼の雪隠・鬼の俎→猿石
飛鳥資料館の目玉
飛鳥資料館になぜ行きたかったかというと…館内に「石人像」と「須弥山石(しゅみせんせき)」があるのです。
「石人像」「須弥山石」は、ともに明日香村の石神遺跡から1902~3年に発掘された石造物です。
飛鳥に残る石造物のほとんどは「誰が何のために作ったか不明」なのですが、「石人像」と「須弥山石」は、結構手がかりがあります。
石神遺跡は飛鳥時代に斉明天皇の迎賓館…東北の蝦夷や九州の隼人、さらには外国使節(時代的に唐?)をもてなす施設だったと言われています。
ヤマト政権は蝦夷や隼人とは戦ってばっかりだったのかと思っていたら、友好関係もあったというのが驚き…。
で、そのお客さんたちに「私たちの国はこんなにスゴイのよ!」と見せるための噴水施設が、石人像や須弥山石だった…と推察されています。
ここまで出自が明らかになっている飛鳥の石造物は珍しいのです!
すっごく見たかったのですが…飛鳥資料館まで来た時点で…
ヤバイ!時間がない!この後、甘樫丘まで上って石舞台を見て奥明日香まで行くのに、かなり時間がおしてる!
飛鳥資料館は入場見学するので時間がかかりそう…とのことで、断腸の思いで入館は諦めることにしました(次の機会に…!)。
入館しなくても、石人像のオリジナルはチラッと入り口から見えました…。
もう本当にチラッとですが…入り口近くのロビーにあるのでちょっとだけ。次の機会にじっくり見るぞ!
庭園で石人像と須弥山石のレプリカに会える
で、せっかくここまで来たので、飛鳥資料館の庭園を駆け足で見ました。
「何でわざわざ庭園を?」というと、庭園には石人像と須弥山石のレプリカがあるんですね。
こちらが石人像(レプリカ)です。
レプリカなのですが、きちんと噴水になっています。二人の人物の口から水がチョロチョロと出ています。
資料館の中にあるオリジナルは噴水仕様になっていないので、「こんな感じだったのか~」と見るには、むしろ庭園のレプリカの方がいいかもしれませんね。
男性がコップを口に当てていて、女性が後ろから抱き着いている像なのだそうです。仲良し夫婦。
しかし、仏教美術が興隆してからは、こんな男女仲睦まじい像というのは、日本の古代~近世の文化の中にはほとんどない気がします。
日本の仏教美術には「歓喜天」像という、頭が像で身体が人間の男女が正面から抱き合った像があるらしいのですが、非公開のものがほとんどで見たことないですしね~。
いずれにしても飛鳥の石造物は、文献がほとんどなく謎に包まれた、7世紀以前の日本の文化の空気を、ほんの少しだけ現代に伝えてくれているのだろうな…と思います。
飛鳥資料館の前に立ち寄った飛鳥坐神社では、男女の性のシンボルをかたどった陰陽石を「これでもか!」というほど見たのですが、この男女の石人像は、陰陽石が進化し洗練されたものと捉えることもできそうです。
須弥山石のレプリカはこちらです。
資料館内にある須弥山石のオリジナルは4つの石のひとつが欠けているそうなので、こちらもレプリカの方がもともとの形に近い形で展示されています。
他の飛鳥の石造物も勢ぞろい!
飛鳥資料館の庭園は、石人像や須弥山石だけでなく、飛鳥の石造物のレプリカがオールスターで揃っています。
「レプリカなんて…」という気持ちもあるかもしれませんが、飛鳥の石造物を1日ですべて回るのは結構大変なのです。
見学できなかった石造物は、飛鳥資料館前のレプリカで、気分だけでも味わっちゃいましょう!
私は「亀形石造物」を見学できなかったので、こちらのレプリカで代用しました。思っていたより大きくてビックリ!
まとめ
次は「甘樫丘」へ上ります!→【飛鳥】甘樫丘に上るのに必要な所要時間!そんなにキツくない!