プラハ最大の観光名所と言えば、プラハの旧市街とプラハ城を結ぶ形で、モルダウ川にかかるカレル橋。
私はプラハ滞在の3日間、毎日カレル橋を渡っちゃいました。
カレル橋周辺の風景は本当に美しいので、ただただ風景を楽しむだけでじゅうぶんなのですが、気になるのはカレル橋で、観光客を出迎えるように立っている銅像の数々。
ひとつひとつ丁寧に見ていくと、何分かかってもカレル橋を渡り切れない!
私の独断になりますが、カレル橋で「この銅像は素敵で見てほしいかも!」と思った銅像たちをご紹介します。
まずはカレル橋入口の塔に並ぶウェルカム彫像
旧市街からカレル橋へ向かっていくと、わんさかと人が増えてきます。
正面に見えている塔が、カレル橋への入口。カレル橋は反対側にも下をくぐれる塔があり、出入り口がある豪華な塔なんです!
カレル橋には30体の彫像が左右に並んでいますが、その彫像を鑑賞する前に、この塔の上から小さな像が、カレル橋を渡る人たちをウェルカムしてくれます。
真ん中がプラハの守護聖人聖ヴィート、左側(黒い鷲の方)がカレル橋の名前にもなっているカレル4世、右側(赤い紋章の方)が聖ヴァーツラフです。
聖ヴァーツラフは、プラハ城内にある聖ヴィート大聖堂を建設したボヘミア公ヴァーツラフ1世が、死後に聖人となりました。
プラハに危機が訪れると聖ヴァーツラフは白馬に乗って駆けつけるそうです…何それ白馬の王子様じゃないですか!
さらにその上の方には、聖ヴォイチェフと聖ジグムントという二人の聖人が並んでいます。
小首をかしげているポーズが愛嬌ありますね。歓迎されているような気分になっちゃいます!
ピエタ像
さて!いよいよカレル橋を渡りましょう!
左側の3番目にある銅像は、1859年マックス作のピエタ像。
キリストの死を悲しむ場面が、美しく表現されています。
キリストを抱きかかえているのは聖母マリア、腕を取って悲しんでいるのはマグダラのマリア、十字架の前に立っているのは聖ヨハネです。
聖アンナと聖母とみどり児像
こちらは右側4番目にある聖アンナ像。1707年イエッケル作
聖アンナは聖母マリアのお母さんです。
慈悲深い聖アンナの表情が素敵で、私はカレル橋で一番この彫像が好きでした。
タイトルからして、左側の若い女性は少女時代の聖母マリアだと思われますが、聖アンナが抱いている赤ちゃんはキリストなのかな?
聖母マリアの若さからすると、時系列がおかしいようにも思いますが、細かいことを気にしていけませんね!
聖フランシスコ・ザビエル像
カレル橋を守っている聖人たちは、私たち日本人はあまり聞いたことがないボヘミアの聖人が多いですが、左側5番目の銅像は、日本人がよく知っている聖フランシスコ・ザビエル像。
はるばる日本までキリスト教布教に来た宣教師ですね。
聖ザビエルは上の方にいて見えにくいのですが、聖ザビエルの東洋での布教を讃えてか、東洋人っぽい男性が彫像を支えています。
聖ヤン・ネポムツキー像
右側の8番目、ちょうど橋の真ん中あたりにあるのが、カレル橋で一番人気の聖ヤン・ネポムツキー像。頭の周りに5つの星があるのが特徴です。
聖ヤン・ネポムツキーは、プラハ司教だった人物ですが、ヴァーツラフ4世に王妃の懺悔内容を教えることを拒否し(王が王妃の浮気を疑った?)、カレル橋からモルダウ川に投げ込まれます。
浮かび上がってきたときに、頭の周りに5つの星が輝いたという伝説から、聖ヤン・ネポムツキーは頭上に5つの星を伴った姿で表現されます。
聖ヤン・ネポムツキーはボヘミアでは非常に人気が高い聖人で、プラハ以外でもあちこちで目にします。
やっぱりこの5つの星を伴った姿は愛されますよね~。
聖ヤン・ネポムツキー像が載っている台座には、聖ヤン・ネポムツキーがカレル橋から落とされる様子が彫られています。
で、このレリーフ、やけにピカピカしてますよね。
これは、「聖ヤン・ネポムツキー像の台座レリーフに触るといいことがある」という、観光地あるあるの言い伝えがあるからで、観光客が次から次へと触っていきます。
私も触りながら、旅行2日目だったので「今回の旅行がうまく行きますように!」と願いましたが、電車の運休とかがあって散々な結果に…。
イヤ、これはきっと「旅で成長しなさい!」という試練ですね。「いいことがあった」と思うようにします!
聖ルトガルディス像
1710年くらいに作られた聖ルトガルディス像。
左から12番目…というより、ここまで来たら向こう岸の方が近く、左側のプラハ城側のゴールから4番目にあります。
カンパ島に降りる階段のすぐ近くにあります。
盲目の修道女ルトガルディスが十字架に架けられたキリストのもとに駆け寄り、接吻しようとする彼女のために、キリストが身をかがめようとしている場面だそうです。
十字架の上で身をかがめるのは大変なので、天使たちがお手伝いしていますね。
この彫像はよく「カレル橋で最も美しい像」と言われます。
しかし残念ながら、私が背が低いせいか、下からはよくわかりづらかったです。
マタの聖ヨハネとヴァロフの聖フェリックス及び聖イワン像
こちらは聖ルトガルディス像から2つ先、左側のプラハ城側ゴールから数えて2番目にある銅像。
名前が長くて、マタの聖ヨハネとヴァロフの聖フェリックス及び聖イワン像です。1714年ブロコフ作。
この彫像はずいぶん目立つので、カレル橋を渡っている人たちが、たいてい立ち止まって眺めていきます。
何か、人が閉じ込められてる!
牢獄の中にキリスト教徒が閉じ込められていて、トルコ人と犬が見張っています。
上に立っている聖人が外した手錠を手に持っているので、おそらく助けにきたんでしょうね。
しかし、悪者のハズのトルコ人のおじさんが結構カッコイイんだよね…。
見逃せないイケメン!ブルンツヴィーク像
さて、カレル橋を華やかに飾っている30体の彫像とは別に、カンパ島近くのカレル橋の外側、モルダウ川の部分に、ひっそりと建っている彫像があります。
こちらがブルンツヴィーク像。
カレル橋から川をのぞかないと見えない場所にあるので、気づかずに通り過ぎていく観光客も多いです。
このブルンツヴィークさんは、伝説上の騎士で、プラハが戦争に巻き込まれた際は、魔法の黄金の剣を使って戦い、プラハを守るのだそうです。
足元にはライオンを従えて、何かすごくカッコイイんですけど!
カレル橋ナンバーワンのイケメン(?)は、端の欄干ではなく、モルダウ川にひっそりと立っています。
この慎ましやかさもよいですね!(イケメンだとほめるほめる…)
まとめ
以上、カレル橋に立ち並ぶ銅像の中で、特に現地で心に残ったものを中心にまとめてみました。
カレル橋の銅像は、ひとつひとつゆっくりと鑑賞しながら歩くと、結構な時間がかかります。
旅程に余裕がある場合はよいですが、次の予定も入っている場合は、計画的に歩かないと橋を渡り切れないかもしれません!?
このページが、カレル橋を銅像鑑賞しながら歩きたい方に、少しでもお役に立てれば幸いです。