高山観光の名所のひとつが高山陣屋。
全国で唯一残る、徳川幕府の郡代役所です。
郡代とは江戸幕府の地方組織のひとつ。直轄地の中でも特に重要なな地方に置かれ、その地方の徴税や司法、軍事などを司りました。

飛騨地方は良質な材木がたくさん取れることから、幕府の直轄に置かれたのだそうです。
高山観光では高山陣屋に入場観光してきました。
高山陣屋の簡単なガイドや、見学に必要な所要時間、その他細かい情報などまとめてみました!
高山陣屋では何が見学できる?
高山陣屋は江戸時代に郡代役所として使われていた建物が現存していて、入場見学することができます。


正面部分がとてもカッコいい!
高山陣屋は江戸幕府が倒れ明治政府が発足した後も、そのまま地方庁舎として使われました。
なんと昭和44年まで県の事務所として使われていたそうです。
その後、江戸時代の高山陣屋の姿をよみがえらせようと、復元修理が行われました。

建物内部は当時のものがそのまま残っているわけではありませんが、復元された江戸時代の高山陣屋を見学することができます。

復元とはいえ当時のイメージが沸いてきます!
高山陣屋の見学エリアは大きく分けて3つ

高山陣屋の見学は大きく3つのエリアに分けられます。

それぞれ簡単に紹介します!
役所エリア
入り口から入り、最初に見学するのが役人たちの仕事場であった役所エリアです。

入ってすぐの玄関之間。青海波の模様がキレイです。

ここに展示されている青海波は復元で、オリジナルは展示館になっている御蔵にあります。

役人の仕事場である御役所、御用場、使者の間、大広間などが続きます。
玄関之間から続くこのあたりの役所エリアは、江戸時代の建物がそのまま残っている場所です
高山陣屋見学で人気がある御白洲も役所エリアですが、御白洲は邸宅エリアを見たあとに戻ってきて見学する順路になっています。

取り調べや裁判が行われた御白洲(吟味所)。
拷問用具が置かれていて生々しいですが、これらの拷問用具は脅しのために置かれていて、実際はほとんど使われなかったという説もあります。
邸宅エリア
役所エリアの次は、中央から赴任してきた郡代が生活する邸宅エリアの見学になります。
邸宅エリアはほとんど復元した建物内にあります。

郡代が実際に生活をしていた嵐山之間。

郡代とその家族の食事を作る台所。

天井は飛騨高山の邸宅らしく、美しい木組みになっていました。
御蔵(展示室)
最後に御蔵を見学します。
この御蔵も、江戸時代当時の建物だそうです。

結構キレイなのでビックリ!

年貢米が保管されている様子を再現しています。
御蔵では、高山陣屋や飛騨高山地方に関連する資料を数多く展示しています。

特に大事なものは、ケースに入れて展示されています。

こちらは入り口にあった青海波のオリジナル。古いですね!
この青海波は、玄関前の砂にも描かれています。

高山陣屋最大の見どころは「うさぎ」

さて。高山陣屋ですが…美しい日本邸宅ではあるのですが、祖父母宅が田舎の日本家屋である私にとって、それほど目新しくはなかったかな…。

じいちゃんばあちゃん家を超超超豪華にしたって感じ…。
そんな私が高山陣屋で最も気に入ったのが…真向兎(まむきうさぎ)!!!

高山陣屋内部を見回すと、こういうかなり耳の長いカワイイうさぎちゃんが、しれっとあちこちにいるんです!

ここにもあそこにも!

しれっと上の中央のところにうさぎちゃん!

このうさぎちゃんは、兎が正面を向いた姿をしていることから「真向兎」と呼ばれています。
何のためにあるのかというと、部屋に打ってある釘を隠すための飾りなんです。

粋ですね!
「なぜうさぎなのか?」を現地スタッフさんに聞いてみると、真実は不明だそう。
説としては、うさぎは耳が長いことから庶民の意見をよく聞くための象徴だとか、多産なうさぎは幸運だとか…いろいろあるそうです。

お庭の砂にも、ちゃっかりうさぎちゃんが描かれていました。
高山陣屋見学の所要時間の目安

高山陣屋見学の所要時間は、30分~1時間が目安です。
興味のある部屋だけを中心にサッと見学するなら30分、説明書きを読みながら楽しむなら1時間弱というところです。
ただ、最後の御蔵にある展示物をひとつずつじっくり見学するなら、もっと時間がかかります。
高山陣屋は順路を迷いやすいけど大丈夫!
高山陣屋は広く、中は少し入り組んでいます。

しかし、わかりづらいところでは順路表示が示してあるので、迷う心配はありません。


台所エリアを飛ばしてしまいそうな箇所では、順路1を回ってから帰路2に行くようにと表示があります。

逆走してしまいそうな場所では「こちらは先ほど見られた所です」という案内が!

親切な高山陣屋!
トイレは外…って間違う人いるの!?
ちょっと面白かったのはトイレの展示。

高山陣屋内にはこういった古いトイレが残っているのですが…

A toilet(Not for use)の文字が…。

間違って使ってしまう外国人観光客がいるのかな!?
入場者が使えるトイレは高山陣屋の建物を出て入場券売り場の近くにあり、その案内が日本語で書いてますが…それも英語で書いた方がいいんじゃないかな…?
土足厳禁。冬は足が冷えるから気をつけて!

高山陣屋内は土足厳禁、靴を脱いで入ります。
ですが3月中旬は靴を履いていない足元がどんどん冷えて、最後の御蔵の見学は足が冷たすぎて立ち止まっていられず、かなり急ぎ足で御蔵を出てしまいました。
冬場の高山陣屋はかなり足元が寒いので、重ね履き用のあたたかい靴下を持っていくことをおすすめします。
高山陣屋観光まとめ
