白川郷観光は午後から強い雨に見舞われ、町歩きがしんどい感じになりました。
それなら合掌造りの建物に入っちゃおう!
…と、合掌造り建築の入場観光をハシゴしました。
2つ目に入場したのは神田家です。
神田家の特徴と見学に必要な所要時間
神田家は白川郷の荻町地区の真ん中あたりにある合掌造り建築です。
雨が降っていたこともありますが、全体的に黒っぽくてエレガントな雰囲気。
すぐ近くにある、黄色っぽくて大きさに圧倒される長瀬家とは対照的。
このエリアは趣の違う2つの合掌造り建築が共演していていい雰囲気です。
合掌造りの中では養蚕業が行われていたことが多いですが、神田家は、養蚕業に加えて火薬の原料である煙硝がつくられていました。
神田家に入場観光すると、煙硝づくりが行われていた床下が見れる場所があります。
神田家は4階建ての建物で、最上階まで見学し展示品をじっくり見るなら、見学の所要時間は30分程度ほしいところです。
神田家の一階は生活の場と「おえ」
神田家に入場して一番最初に見学するのが、「おえ」と呼ばれる囲炉裏のある部屋です。
囲炉裏には火が入っています。古い時計や電話器具などがあり、レトロでセンスのよい空間です。
外観と同じように内部も黒っぽくて、どこかオシャレな雰囲気があります。
「おえ」から続く1階部分は普通の生活空間です。
田舎の祖父母の家を思い出す雰囲気!
中二階の「火見窓」から囲炉裏をのぞく
神田家の大きな見どころの一つが、中二階にある「火見窓」です。
中二階は使用人の部屋なのですが、小窓があり、そこから囲炉裏の火を確認することができます。
合掌造りは火に弱いので、火の用心は重要任務だったんですね。
でもこういう「のぞき窓」は、つい「家政婦は見た!」みたいなのを想像しちゃいますね!
チョンナバリ(曲梁)が面白い!
中二階にはもうひとつ興味深いものが!
このカーブした梁はチョンナバリ(曲梁)というのですが、何と、このカーブは人工的に作ったものではなくて、自生している木の根元なのだそうです!
雪の重みで曲がるのだとか。さすが豪雪地帯…。
中二階は天井が低いため、チョンナバリを間近で見ることができます。
神田家の展示はわかりやすい!
神田家は他の合掌造り建造物よりも、少しだけ入場料が高いのですが、その分展示品がわかりやすいです。
展示品にはA1などと記号が振られていて…
スマホでQRコードを読み取ると、それぞれの展示品がどのように使われていたのかを解説するページにアクセスできます。
QRコードを読み取らなくても、わかりやすい絵入りの解説が展示されています。
見やすくてかわいい絵!神田家は全体的にオシャレだし、絵がうまい人が一族にいるのかな?
「駒尻」が何だかスゴイ!
展示・解説の中で面白かったのは駒尻。
この駒尻は屋根を支えていて、強風や地震の際に屋根にかかる力を分散させるのだそうです。
建築にうとい私にはわかるようなわからないような…ですが、それにしても何かでガッチリ止めているのではなくて、乗せているだけというのはスゴイ!
上の方の階は狭くて楽しい!
上の階へ行けば、どんどん合掌造りの屋根の傾斜が実感されます。
神田家の2~3階は養蚕業に使われていたエリアで、養蚕道具や、その他の民具などが展示してあります。
上の階まで行くと、窓から合掌造り集落の眺めを楽しめます。
窓から見えている黄色っぽい屋根の建物は稲架蔵(はさぐら)といって、稲を乾かしたり、貴重品を収納したりするための建物です。
最上階に上る梯子には「3名まで」という注意書きがあります。
最上階は合掌造りの屋根の形状から狭くなっています。
その上、神田家の最上階は真ん中エリアには立ち入れないため、両端にそれぞれ3人くらいしか入れるスペースがありません。
最上階にある「煙抜きの窓」は煙突みたいなものなのかな?
最上階の狭い窓から外をのぞくと、合掌造りの屋根が間近に見えました。
まとめ
白川郷の合掌造り建築「神田家」を観光した旅行記でした。
他の合掌造り建築より少しだけ入場料が高いですが、濃い色合いの建物がエレガントで、展示もわかりやすく、入った合掌造りの中では最も見学が楽しかったです。
靴を脱いで入場するため冬場は足元が冷えますが、神田家ではスリッパの貸し出しがあってありがたかったです。
「どこかひとつ合掌造りの建物に入りたい」という場合は、この神田家がいいかも!
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