飛騨高山の見どころのひとつが、町家建築。
飛騨の匠と呼ばれる名匠たちが建てた、飛騨に住むお金持ちたちの邸宅です。
古い町並みの大新町に並んで建つ吉島家住宅と日下部民藝館が有名ですが、古い町並みから離れた場所に松本家住宅があります。
パン屋さんのトランブルーへと歩く途中にあったため、立ち寄ってみました。
松本家住宅はどこにあるの?
松本家住宅は、高山の見どころが集中する古い町並みからは少し離れた場所にあります。
高山陣屋から南へ歩いて10分弱くらい。
静かな住宅街の中にあります。
グーグルマップを見ながら歩いていたのですが、スマホの充電が少なくなってきたので、途中から紙の地図を見たのですがわかりづらく…。
近くを歩いていた地元のシニア女性二人組に道を尋ねてみると、お一人は「松本家住宅って何?」くらいの反応で、もう一人の方がご存知で「ああ歯医者さんの近くね」と教えて下さいました。
観光客は誰もいなくて、貸し切り状態で見学しました。
松本家住宅は町家建築の原型
松本家住宅が古い町並みから離れていることにはエピソードがあります。
木造建築が彩る飛騨高山の町並みにとっての大敵は火事。
高山では火伏の神様である秋葉さまが信仰されていることからも、人々が火事を恐れていたことが伺えます。
高山では明治八年にニ之町で出火した大火災があり、1000以上もの寺院や町家が消失してしまいました。
そのため高山の古い町並みに残っている町家建築のほとんどは、明治以降に建てられたものです。
しかし松本家住宅は町の外れにあったためこの明治八年の大火を逃れたのだそうです。
江戸時代の建築として残った松本家住宅は、飛騨高山の古い町並みの町家建築でも最も古いもののひとつで、「町家建築の原型」などとも呼ばれます。
松本家住宅のシンプルな美しさ!
松本家住宅は、古い町並みにある町家建築の吉島家住宅や日下部民藝館の重厚さとくらべると、とてもシンプルな感じがします。
二階建てですが、周辺の建物とくらべても高さが低いです。
1階にくらべて2階の屋根は低くなっているのではないかと思います。しかしこの小さな2階に規則正しく続く格子模様が、いい雰囲気です。
古さとか素朴さとかのおかげか、私はいくつか外観を見た町家建築の中で、松本家住宅が一番好きでした!
すぐ近くには高山祭の屋台を保存するエリアもありました。
松本家住宅は週末や祝日に入場できる
松本家住宅は、もしかしたら今でも建物の一部に住民が住んでいるのかな…という感じがありました。
何となく今でも使われている感のある郵便受けがありました。
松本家住宅は国の重要文化財に指定されています。
私が行った時は平日で閉まっていましたが、土日祝には無料で中にも入れるそうです。
まとめ
高山最古の町家建築「松本家住宅」の外観を見学した感想でした。
高山の他の見どころとは離れていますが、シンプルで風情あるお屋敷で「見に行って良かった!」と思いました。
できれば入館できる土日祝に足を運ぶことをおすすめします!