合掌造り集落のあるエリアとして、世界遺産に登録されている富山県の五箇山。
岐阜県の白川郷と合わせて観光訪問する人も多いです。
五箇山には相倉と菅沼という、二つの合掌造り集落があります。
「五箇山に行くなら相倉と菅沼どちらも行くべきかな?どちらか一方だけでいいかな?」と、思案する人も多いでしょう。
私も出発前にずいぶん考えました。
実際にどちらにも足を運んだ感想から言えば、「どちらとも行った方がいい」という感じです。
このページでは相倉と菅沼の違い、また、どちらか一方にしか行けない場合はどちらがおすすめかなどをまとめてみました。
相倉と菅沼は集落の大きさが違う
五箇山合掌造り集落の、相倉と菅沼の違いのひとつは「集落の大きさ」です。
白川郷を「大規模合掌造り集落」とすると、相倉は「中規模」、菅沼は「小規模」という感じです。
相倉集落の大きさと観光の所要時間
相倉は南北500メートル、東西300メートルくらいの区域に20棟の合掌造り集落があり、集落全体をぐるっと歩いて回ると30分くらいです。
観光時間の目安としては1~2時間くらいです。
相倉展望台まで上って、ゆっくり見て回るなら1時間半は時間がほしいところ。
菅沼集落の大きさと観光の所要時間
菅沼は200メートル四方くらいの区域に9棟の合掌造り集落があり、15分あれば集落全体を一周できます。
観光時間の目安としては30分~1時間くらい。
展望台から全体を見て、さらに川向こうからの景色を楽しむなど、ゆったりめの観光をするなら45分以上を確保しておきましょう。
相倉は「山」、菅沼は「川」の風景
相倉と菅沼の違いが集落の規模だけだったら、「大きい方の相倉だけ行こうかな?」と思ってしまうところですが、相倉と菅沼は楽しめる景色が違います。
相倉集落は五箇山の中でも標高が高い場所にあり、バス道路からも少し離れて奥まった場所にあります。
まさに山奥の秘境といった雰囲気で、合掌造りと合わせて楽しむ風景は「山」です。
それに対し、菅沼はバス道路から下に降りていった場所にあり、集落のすぐ隣を庄川が流れています。
地形はカーブしたエメラルドグリーン色の「川」にまるく抱かれて、どこか浮き世離れした異界の雰囲気があります。
白川郷から近いのは菅沼
相倉と菅沼間は10㎞ほど離れていて、バスを使えば15分ほどの距離です。
白川郷に近い方は菅沼で、白川郷からバスで30分。菅沼集落はバス停からすぐ見えていて、アクセスしやすいです。
相倉は白川郷からバスで45分。相倉集落はバス停から5分くらい歩きます。
白川郷からアクセスしやすいのは菅沼集落の方です。
相倉・菅沼はどっちにも行くのがおすすめ!
そんなわけで私の感想としては、
せっかく五箇山に行くなら相倉と菅沼、どっちにも行くのがおすすめ!
…という感じです。
白川郷と五箇山を結ぶ世界遺産バスは、白川郷~五箇山間を自由に乗り降りできる切符があり、相倉と菅沼どちらにも立ち寄りやすいです→詳しくは世界遺産バスの公式サイトで
相倉と菅沼どちらも行くなら、ランチやお茶休憩は菅沼で取るのがおすすめです。
菅沼は相倉より集落が小さいため、ゆっくり食事する時間を含めても2時間あればじゅうぶん観光できます。
私は菅沼で「吾郎平」というお食事処に入り、五箇山豆腐をたっぷり味わいました。
五箇山観光の時間をあまり取れない場合は?
本当は相倉も菅沼にも行きたいんだけど、五箇山を観光する時間がそんなにない!
…という理由で、相倉か菅沼、どちらか片方にしか足を運べないという場合もあるでしょう。
その場合はどちらに行くべきか。
うーん、迷いますね。
白川郷から行くと想定するなら、「本当に時間が足りない」という場合は菅沼がおすすめです。
菅沼は白川郷から30分と近いため移動時間がかからないですし、観光所要時間も30分~1時間あれば楽しめます。
白川郷からの日帰り菅沼観光は、移動時間も含めて2時間程度見ておけば可能です。
逆に「相倉・菅沼両方に行く時間はないけど菅沼だけだと時間があまる」という場合は、相倉だけに絞って行くとよいのかなと思います。
白川郷からの日帰り相倉観光は、移動時間も含めて3~4時間くらいが目安です。
あとは山の風景が好きなら相倉、川の風景が好きなら菅沼…という好みの問題になりますね。
相倉・菅沼どちらも魅力的な場所なので、どちらか片方にしぼるのは難しく、「自分がどれだけ観光に時間が取れるか」で決めるのが一番かなと思います。
まとめ
五箇山の合掌造り集落、相倉と菅沼の違いをまとめてみました。
…基本的にはどちらとも行くことをおすすめします!
私はどちらにも行きましたが、「五箇山ではさらに時間をとって、上梨の村上家や西赤尾の岩瀬家も見に行けばよかった」と思っているくらいです。
五箇山は本当に素敵なエリアですので、ぜひじっくりと楽しんでください!