ウィーンのアルベルティーナ美術館に、デューラーの「野兎」を見る目的で入場する人は多いと思います。
通称うさたん。
しかし、「野兎」はアルベルティーナ美術館内の結構わかりづらい場所にあります。
そのためか私が足を運んだ時は、誰も「野兎」を見に来ていなくてほとんど独占状態で観賞しました。嬉しいような淋しいような…。
「野兎」を見たくてアルベルティーナに入った方が、「野兎」を見逃さないように、場所をしっかり書いておきます!
「野兎」は2、3階のメイン展示室にはない
アルベルティーナ美術館は、非常に大きな美術館。
もともとは大邸宅だった建物を美術館に改装しています。
アルベルティーナ美術館の大規模なメイン展示室は改装された3階全体と(現地の表記2階)と、2階(現地表記1階)にあり、このような矢印表記が館内にあります。
私は「野兎」は、このどちらかにあるのだろうと考え、2階の「モネ~ピカソ」より3階の「ルーベンス~」の方がデューラーは時代が近いので、特に3階を重点的に探しました。
しかし、うさたんがいないっ!!!
ヨーロッパの美術館では、よく作品が修復や貸し出しで見れないことがあるので、「まさか『野兎』は今見れないのかな…」と不安を感じながら、係員さんに聞いてみると…
「野兎は2階にありますよ」とのお答え。
そこで、2階の「モネ~ピカソ」の展示室を徹底的に探してみたんですが、やっぱり見つからない。
あ、あれ…?でも確かに2階にあるって言ったよな…。
「野兎」は2階の邸宅ルームエリアにある!
落ちつけ、私。
「モネ~ピカソ」の展示室を出て、ゆっくり2階を見回してみると…
何か展示室とは別に、開いている扉があるよ。ほとんどの人がスルーしているけど、入ってみるしか…ないっ!
お屋敷の部屋自体を見学するスペースっぽいなあ。
係員も他の見学客もまったくいないし、本当に入っていいのかな…と思いながら進んでいくと、清掃スタッフとすれ違いましたが何も言われず。入っていいんだね?
しばらく進むと…
う、うさたん来たーーーーー!!!
やっと会えたデューラー「野兎」!!!アルベルティーナに入館してから1時間以上探してたどり着きました。
ぶすっとした表情や、さわるとフクフクしていそうな毛並みといい、何だか実際のウサギよりかわいいんですけど!
このうさたんを見るためだけにアルベルティーナに入館して、まったく後悔はなかったです!
それにしても、私は15分近く野兎の周りをウロウロしましたが、入ってきた観光客は一組だけ…。
おかげでゆっくり観賞できたけど…。
アルベルティーナ美術館自体は結構混雑していましたが、「野兎」を見ずに帰ってしまっている入場者が非常に多かったのではないかと思います。
「野兎」は素描・デッサンコーナーにあると覚えておこう!
この「野兎」は、なぜメイン展示室になかったのかというと、少し彩色されているとはいえ、素描・デッサン作品なのだそうです。
アルベルティーナはデッサンコーナーをこのお屋敷エリアに設けていて、「野兎」も含め、まとめて展示されています。
デューラーのデッサンは「野兎」以外にも、たくさん素敵な作品がありました。
他にも
クリムトのデッサン数点や、
エゴン・シーレのデッサンもあります。
あとはミケランジェロやブリューゲルなど、大御所のデッサンも見ることができました。
「野兎」だけでなく、見ごたえじゅうぶんなデッサンコーナーなので、ぜひ見逃さないようにしてください!
まとめ
アルベルティーナ美術館のデューラー「野兎」は、2階の邸宅ルームエリアのデッサンコーナーにありました。
少しわかりにくいので、見逃さないように注意してください!
アルベルティーナ美術館は配置変更が多いようで、もしかしたら場所が変わっている可能性もあります。
見つからない場合は、臆せずに係員に尋ねましょう!
せっかくアルベルティーナに入って、うさたんに会えないんじゃもったいないです!