私がチェスケー・ブディェヨヴィツェに4泊したのは、チェスケー・ブディェヨヴィツェから4つの観光地に日帰り観光に行こうと思ったからでした。
- フルボカー城
- チェスキー・クルムロフ
- ホラショヴィツェ
- テルチ
この中で、テルチはチェスケー・ブディェヨヴィツェから日帰りできないことが、バスターミナルのインフォメーションで判明。
まあ、テルチのことは潔く諦め(というか諦めるしかないわけだけど)、初日はフルボカー城、2日目はチェスキー・クルムロフへ行きました。
初日はとりあえず一番近いフルボカー城。2日目は晴れていたので、川がきらめく景色が見たくてチェスキー・クルムロフに行ったのであります。
この選択は、自分の中では「完璧!」と思っていました。
で、3日目は、世界遺産の南ボヘミア風バロック様式の民家が残っている、ホラショヴィツェへ行こうと計画したのでありました。
ホラショヴィツェ行きの無謀な計画を立てていた私
さて、チェスケー・ブディェヨヴィツェ3日目の朝。青空も見えて、ホラショヴィツェ遠足に行くにはまずまずの空模様!
今日は土曜日。
土曜日にチェスケー・ブディェヨヴィツェからホラショヴィツェに行くバスは、往復それぞれ1本ずつしかないことは、バスターミナルのインフォメーションで確認済みです。
⑥のマークがついているバスだけが、土曜日に運行するので、チェスケー・ブディェヨヴィツェを13時30分に出て…
ホラショヴィツェを14時20分のバスで発てばOK!
ホラショヴィツェはものすごーく小さい町で、地球の歩き方には「ゆっくり歩いても15分」と書かれているほどなので、50分も観光できる時間があれば十分!
…と、私は早合点したのであります。
ハイ、私のミステイクについて、もうお気づきですよね…?
アンタ、バスに乗っている時間を計算に入れてないじゃんっ!!!
土曜日にホラショヴィツェに行くのは難しいことに気づく!
「バスに乗っている時間を考慮していない」ことに気づいたのは、この日の朝、バスの時間を正確に再確認しようと思った時でした。
ホラショヴィツェに行くために、まじまじと時刻表を見つめて、ようやく「アレ…?」と思い当たったのです。
13時30分にチェスケー・ブディェヨヴィツェを出て、14時20分のホラショヴィツェ発のバスで帰るということは…
よく考えれば50分もホラショヴィツェに滞在できないよね、バスに乗っている時間が含まれているわけだから。ホラショヴィツェまではバスで30分かかるわけだから、その50分のうち、30分はバスに乗っているということは…
20分しかホラショヴィツェに滞在できない!!!
いくら地球の歩き方には「15分で歩いて回れる」と書いてあるとはいえ、バス停から観光する場所までどのくらい距離があるかわからないし、20分でとんぼ返りって…。
しかしチェスケー・ブディェヨヴィツェ滞在の最終日となる、明日は日曜日。
「日曜日はバスの本数がほとんどなく、チェスケー・ブディェヨヴィツェからホラショヴィツェ日帰り往復はできない」ということはバスターミナルで確認済み。
行くなら今日しかない…。でも、20分…。万が一でも帰りのバスに乗り遅れたらアウト…。
かなり諦めたい気持ちもあったのですが、ブディェヨヴィツェから行く予定だった4つの町のうち、テルチは既に訪問不可能なことが確定していて、ホラショヴィツェまで諦めるとなると、何のためにブディヨヴィツェに4連泊したのかわからない…。
何とか、行く方法を模索してみようと思いました。
観光案内所でタクシー利用を止められた!
そこで向かったのは、チェスケー・ブディヨヴィツェのプシェミスル・オタカル2世広場にある観光案内所。
看板に私物っぽい洋服がかかっているのは何ででしょうねえ。
案内窓口には若い男性スタッフがいて、堪能な英語で対応してくれました。
ここで念のためもう一度、ホラショヴィツェに行くバスの時刻表を確認してもらいましたが、やはり、私が調べていたのと同じでした。
そこで、
行きにはタクシーを使って、帰りだけバスで帰ってこようと思うのですが、こちらでタクシーを呼んでもらえますか?
と、尋ねてみると
タクシーを呼ぶことはできるけど高すぎます。おすすめしません。
とのお答え。
「多少は高くてもいいんですが…」と言ってみましたが、「とにかくタクシーはすすめない」という感じでした。
そういえばチェコのタクシーは、特にプラハですが、あまり評判がよくなく、ガイドブックでも利用をすすめてないんですよね…。
地元の観光案内所の人がここまで言うのなら、タクシーは使わない方がいいんでしょうね。
スタッフさんは「ホラショヴィツェは世界遺産なのに、どうしてこんなにバスの本数が少ないのか、僕にも理解できません」とおっしゃっていました。
そこで観光案内所を出て、最後の手段、個人で送迎サービスをしている人を探せる「Uber」を登録してみて検索してみましたが、「このエリアのサービスはありません」という結果でした。
Uberをわざわざ登録した意味はなかった…。
20分のホラショヴィツェ行きを強行することに!
ことごとく打つ手を封じられたワタクシめはどうしたか。
20分の滞在でもいいからホラショヴィツェ行きを強行することにしました。
だってもう一度、よーく時刻表を見てみるとさ…
行きのバスは14:00にホラショヴィツェに着いた後、終点の「Záboří」に 14:05に到着。
帰りのバスは、その「Záboří」を10分後の14:15分に出発して、ホラショヴィツェに14:20にやってくる。
高い確率で行きと帰りのバスは同じ車両で、終点についたあと10分くらい休憩してから、反対方向へUターンする形で走り出す…ことが予想されます。
ということは、行きのバスが渋滞で遅れてしまったとしても、ホラショヴィツェ到着前に帰りのバスとすれ違ってしまうという最悪の事態は起こらない。
同一のバスが、そのまま往復していると考えられるわけですからね。
というわけで、自分の不注意がない限り、帰りのバスに乗れないという事態は起こらないだろうと考え、「たった20分でもホラショヴィツェに行こう!」と決断しました。
20分でも何とかホラショヴィツェを見て無事に戻れた!
では!ホラショヴィツェに行ってきますっ!(もうヤケクソ)
ホラショヴィツェまでの道は、私のドキドキした気持ちとは裏腹にのどかな田舎道でした。
ちなみに運転手さんは、すっごく無口な人でした。
「ホラショヴィツェに、少しでも早く着けばいいなあ~」と思いましたが、公共交通機関は遅れるのもダメだけど、予定より早い時間に着いてもダメなんですよね。
ホラショヴィツェには時間ピッタリに着きました。
嬉しかったのは、バス停は世界遺産集落のすぐ目の前だったこと!
徒歩20秒くらいで、世界遺産の集落に入れます!
ヤダ、かわいい!来てよかった!20分しかないのでセカセカした気分になりますが、本当に普通の速度で歩いても、10~15分で周れる大きさです。
カメラ撮影するのも惜しい!と思いつつ、撮影している私。ササっと撮影して、あとはなるべく自分の目で楽しみました。
こんなに時間がないのに、大好きな猫ちゃんがこっちに向かって歩いてくるよ!人が少なくてさみしかったんだね!
でもゴメンね!どうしても遊ぶ時間がないよ!バスに乗り遅れちまう…。
猫好きの人にはわかってもらえると思いますが、寄ってきてくれる猫ちゃんを無視するのって、断腸の思いでしたよ…。
こんな感じで、15分で集落をぐるっと回って、帰りのバスが来る4~5分前にはバス停に待機しました。
すると予想通り、同じバス、同じ運転手さんがやってきました。
無口な運転手さんは、20分後にまた乗車してきた私を見てもニコリともしない。硬派です。
そうして何とか無事に、チェスケー・ブディェヨヴィツェ行きのバスに乗りました。
はー…無事に帰れる~。
ちょっとリスキーな計画ではありましたが、次に来る機会があるかどうかわからない場所だなと思ったので、無理をして良かったです。
まとめ
そんなわけで、土曜日にチェスケー・ブディェヨヴィツェからホラショヴィツェに行くのは、無理ではありませんがちょっとスリリングです。
ホラショヴィツェには平日に行くのがよいです!
ホラショヴィツェ自体はその気になれば15分でも歩いて回れますが、景色をゆっくり見たり、猫ちゃんと遊んだりするなら、やっぱり1時間は滞在したかったです。