奥明日香探訪記!
本当は飛鳥川上坐宇須多岐比売命神社(長っ!)とか、加夜奈留美命神社とか、入谷集落とかまでも行きたかったのですが、何せ1日で飛鳥+奥明日香を回るので時間がないッ…!
今回の奥明日香の終点は、「女綱(めづな)」となりました。
「男綱」を見たので、対となる「女綱」はどうしても見たかったので頑張って足を運びましたが…遠かったです!執念でたどり着きました。
このページでは、「女綱」へのアクセス方法と、「女綱」の見どころをご紹介します。
「女綱」は「男綱」と対になった勧請綱
「女綱(めづな)」は、奥明日香の柏森集落にある勧請綱(かんじょうづな)です。
「勧請綱とは何か?」…というと、村に疫病や災厄など悪いものが入ってこないように張られた綱で、結界の役割を果たします。
「女綱」は柏森(かやのもり)集落の西端にあり、隣の高取集落との境界を流れている飛鳥川の上に張られています。
「女綱」と呼ばれるのは、ワラで女性器をかたどったものを吊るしているためです。
飛鳥川の下流(稲渕地区)には「女綱」と対になっている「男綱」があります。
こちらが「男綱」です!
「女綱」がある場所
「女綱」は、奥明日香でも結構奥の方…飛鳥地区から見ると遠い場所にあります。
飛鳥地区の見どころの中で最も奥明日香に近い石舞台古墳からでも、距離にして3㎞強。歩いて40~50分かかります。
飛鳥駅からは5㎞離れています。飛鳥駅から歩いていくのはちょっとキビシイですね。
「女綱」への行き方
私は飛鳥地区をレンタサイクルで回り、石舞台古墳近くの駐輪場に自転車を置いて、石舞台古墳から徒歩で「女綱」を目指しました。
とは言っても、石舞台古墳から3㎞の道のりを黙々と「女綱」を目指して歩いたのではなく、途中で奥明日香の見どころに立ち寄りました。
石舞台古墳から徒歩15分くらいで見えてくるのが「稲渕棚田」。
稲渕棚田が終わる場所にあるのが「男綱」。
「男綱」からは「女綱」に向かう道が2つに分かれます。
どちらの道を通っても途中で合流して女綱にたどり着きます。
行きは「民家の中の道」を通って、「下流側の飛び石」と南淵請安の墓を見学し、帰りは「車道」の方を歩いて「上流側の飛び石」に立ち寄るのがおすすめです。
「飛び石」のアクセスはわかりづらいので、下記にくわしくまとめています!
男綱から5分ほど歩くと飛鳥川の「飛び石(下流側)」があります。
遣隋使・南淵請安のお墓。日本史で習う人物ですね。お墓のある稲渕地区出身なのだそうです。
あとは延々と飛鳥川の流れをさかのぼる感じで、上流に向かって歩いていきます。ゆるやかな上り坂です。
「民家の中の道」と「車道」が合流してしばらくすると、「飛鳥川上坐宇須多岐比売命神社」の神社名と同じくらい長ーい階段が見えます。
「飛鳥川上坐宇須多岐比売命神社」を過ぎてから、「女綱」まで延々と歩きます。
何もない道を、ただ延々と…。結構遠く感じました。実際には神社から女綱まで1㎞ちょっとです。
やっとのことで、「女綱」が見えてきました!ああ、長かったっ!歩くの好きな私でも「歩いた~!!!」と感じましたっ!
「女綱」は静謐に佇んでいます
「女綱」は「男綱」よりもずっと奥地にあり、近くに人の気配もなく、非常に静かな場所にありました。
明るく元気な雰囲気の「男綱」と、山奥の静けさの中にある「女綱」は、対になる勧請綱でありながら、雰囲気が違って興味深かったです。
私のしょぼいスマホカメラでは撮りきれませんでしたが、「女綱」の真ん中にはミカンがありました。
そういえばお正月の飾り餅にもミカンを載せますね。神聖な果物なのかな?
「女綱」は雌の龍神を祀っている…何かステキ!
「男綱」は雄の龍神を祀っていますが、対となる「女綱」は雌の龍神を祀っているそうです。
龍神に女の子がいるんですね!知らなかったです。
「女綱」が祀っている雌の龍神は、「女綱」から2キロ弱離れた「女淵」と呼ばれる滝を棲み処にしています。
「男綱」の龍神が住む「男淵」よりは、「女淵」は行きやすい場所にあるそうです。私も次の機会には「女淵」まで足を伸ばしてみたい…。
まとめ
「女綱」は飛鳥エリアから歩くと、かなり遠かったな…という感想でした。
とはいえ、途中に稲渕棚田、男綱、飛び石…と立ち寄りポイントがあるので、休憩しながら奥明日香をゆっくり探訪するなら、徒歩アクセスでも良いかもしれません。
ただ、奥明日香地区には休憩できるカフェやお食事処は少ないです。
「女綱」まではゆるやかな上り道ですが、自転車で行けないことはないです。ですが、奥明日香は駐輪場が少なく、棚田や飛び石の見学の際は、少し自転車が邪魔になります。
難しいですね…。でも、次に行く機会があったら自転車で行くかもな~。
アクセスが良いとはいえない「女綱」ですが、非常に雰囲気のあるスポットです。ぜひ「男綱」とセットで訪ねてみてください!