飛鳥サイクリング旅行の終点は「猿石」です!
亀石→橘寺(二面石)→酒船石→飛鳥寺→飛鳥坐神社→飛鳥資料館(庭園のみ)→甘樫丘→石舞台古墳→奥明日香(徒歩)→鬼の雪隠・鬼の俎→猿石
猿石は飛鳥駅から徒歩アクセス可能!
猿石は、飛鳥の主な見どころの中では、最も飛鳥駅に近い場所にあります。
猿石は「吉備姫王墓(きびひめおうのはか)」の敷地内にあります。飛鳥駅から500mほど離れていて、徒歩5分程度です。
これだけ近いので自転車やバスで行く必要はありません。
屋外にあって無料でいつでも見学できるので、私はレンタサイクルを飛鳥駅で返した後に最後に猿石に立ち寄り、帰りの電車の時間までゆっくり見学しました。
高取城の猿石は別場所にあるので注意!
ちなみに、猿石でグーグルマップ検索をすると、飛鳥駅よりずっと遠い、奥明日香よりも南の方に猿石がヒットします。
こちらの猿石は、高取城の敷地内にある猿石で、飛鳥駅近くの吉備姫王墓内にある猿石とは別のものです。
飛鳥駅から猿石への行き方
飛鳥駅近くの猿石(吉備姫王墓)への行き方は、ちょっとだけわかりづらかったので詳しく解説します。
まずは飛鳥駅の前に取っている車道を、飛鳥駅を背にして左方向に進みます。あとで右折するので、道路を渡れるタイミングで横断します。
この車が入れない細い道に右折して入ります。この道を見つけるのがちょっと難しい。
この細い道の車道を挟んだ反対側に、「榎龍神」と書かれた石碑があるのを目印にするとよいです。
細い道を進むと、田んぼや畑のある風景が出てきて、道案内がありますが、この道案内に「猿石」「吉備姫王墓」という表示がありませんでした。
一番上の「欽明天皇陵」と書かれた矢印に従って進みます。欽明天皇陵は、猿石のすぐ近くにある大きな古墳です。
表示通りまっすぐ進むと「さるいし」「saruishi」という手作りっぽい矢印看板が…。なぜこんなに個人が作ったみたいな看板なんだろう…。
看板の矢印の方向に目をやると、厳重に囲われた場所があります。この中に猿石が4体あります。柵の向こうには入れません。柵の隙間から猿石を見学します。
猿石は不思議な笑みが印象的!
「猿石」は柵越しなのが残念ですが、それなりに近くで見ることができます。
左側に二体。
右側に二体。
「猿石」と呼ばれていますが、猿ではなく人間を彫ったものに見えます。それぞれの外観から四体とも名前がつけられています。
もともとついていた名前ではなく、発見されてからつけられた名前なので、正式名称ではありません。
「男」と呼ばれる右端の像です。人の好さそうな笑顔が印象的。遠目ではわかりづらいですが、男性のシンボルがあるために「男」と呼ばれています。
「僧」と呼ばれる右から二番目の像。顔のしわまで精巧に彫られています。学問僧っぽい思慮深い感じの表情です。
「山王権現(さんのうごんげん)」と呼ばれる左から二番目の像。
夕陽が差し込んで柵が影になってしまって、ちょっとわかりづらいですが、目を閉じてアルカイックスマイルを浮かべています。優しそう。
山王権現とは比叡山の神様らしいのですが、なぜこの像が山王権現と呼ばれているのかは不明だそうです。
左端の像は「女」と呼ばれています。女!?猿か宇宙人にしか見えない…。他の猿石とくらべてサッパリしているので、もしかしたら欠けている部分があるのかもしれませんね。
この像も柵越しにはわかりつらいですが、乳房のようなものが彫られているから「女」なのだそうです。
飛鳥には男女のシンボル崇拝がチラホラあるので(マラ石、飛鳥坐神社、男綱、女綱など)、猿石に男女があるのもどこかつながっているのかもしれません。
横から見ると、猿石の背後にも何かが彫られているのがわかります。二面石のようです。
柵の中に入れないので、背面の彫り物が見えないのが残念です。
背面まで見たい場合は、飛鳥資料館の庭園にあるレプリカで確認できます。
猿石は四体とも微妙な表情といい、背中に何か彫られている不思議な姿といい、古代のロマンをかき立てるミステリアスな雰囲気でした。
もともとはこの吉備姫王墓の前にこうやって置かれていたのではなく、近くの田んぼから発見された後、隣の欽明天皇陵と呼ばれる古墳に置かれていたそうです。
こちらが猿石のすぐ隣にある欽明天皇陵。水をたたえたお堀がある立派な前方後円墳です。
近くの田んぼで発見されたものだったら、わざわざ見学が難しい柵の中に入れずに、飛鳥資料館あたりで保管して見せて欲しいな…という気持ちもしますね。
猿石の親しみやすい表情と、固く閉ざされた柵が対照的。
石舞台古墳の旅行記にも書きましたが、上れたり中に入れたりする古墳がある一方で、宮内庁管理の古墳は厳重に立ち入り禁止となっていて…こんなに差があるのはやっぱり違和感ありますね。
まとめ
猿石は飛鳥駅から歩いて行ける場所にあるのが魅力です。
四体とも絶妙な笑みで、親しみやすさがありました。それでいて古代のミステリアスさも兼ね備えています。
飛鳥観光では外せないスポットだと感じました。もう一体の高取城の猿石も、いつか見に行きたいです!