飛鳥サイクリング観光!
亀石→橘寺(二面石)→酒船石→飛鳥寺→飛鳥坐神社→飛鳥資料館(庭園のみ)→甘樫丘→石舞台古墳→奥明日香(徒歩)→鬼の雪隠・鬼の俎→猿石
亀石の次に向かったのは橘寺(たちばなでら)。
飛鳥の石造物のひとつ「二面石」の見学が目的です!
二面石以外にも見どころがあり、素敵な雰囲気だった橘寺を紹介します。
橘寺は亀石の近く!
橘寺は亀石と650mほど離れていて、歩いて10分弱、自転車だと5分かからないくらいです。
亀石の前の小さな道をまっすぐ行きます。
すると右手の方に橘寺の門のような「聖徳太子御誕生所」と書かれた石碑が見えます。
橘寺は聖徳太子誕生の地として知られるので「ココが橘寺?」と思ってキョロキョロしましたが、どこにもお寺がない…。
よーく周囲を見渡すと…
「田んぼの向こうにお寺みたいなものが…」。ハイ、あちらが橘寺です。
「聖徳太子御誕生所」の石碑は、橘寺の門ではないので注意!亀石を探すのにも手こずったけど、なにげに橘寺にもスンナリ到着できなかったという…。
橘寺はやや奥まった場所にあり、雰囲気がよいです。自転車置き場は門のすぐ近くにあります。
私は自転車で田んぼ道を行けると思わなくて、「聖徳太子御誕生所」の石碑近くに置いて歩いてきてしまいました。
二面石は橘寺の有料エリアのお庭に
橘寺で一番見たかったのは、飛鳥の石造物のひとつ「二面石」!
飛鳥の石造物は無料で見れるものと、有料入場しなければ見れないものがあり、「二面石」は橘寺に有料入場しなければ見学できません。
前と後ろに人間の顔が彫られている、飛鳥のミステリアスな石造物のひとつです。
画像の右側が「善面」、左の長い顔が「悪面」と呼ばれ、人間の心の二面性を示していると言われています。
こちらが「善面」。目鼻立ちが丸っこくて穏やか、ちょっとエキゾチックな雰囲気もあります。
こちらは「悪面」。「善面」より保存状態が悪く、表情がぼやけていて、それほど悪人面には見えません。
何となく…人間の心の善悪二面性というより、「建前と本音」…外に見せている表情と、心の中の感情の乖離を表しているのではないか…と私は感じました。
顔では笑っているけど心では泣いているってヤツですね。
飛鳥の石造物の多くは柵もなく、触れることもできる、親しみやすい遺跡です。
石造物が作られた経緯が謎だからこそ、厳重に管理されることなく、自然体でそこにあるのでしょうね。飛鳥観光の魅力のひとつです。
二面石の近くには、雰囲気のよい池があり、のどかな時間を過ごせます。
花の天井画は寝ころんでゆっくり鑑賞
橘寺のもう一つの大きな見どころが、お花の天井画です。
奥の方の「往生院」という、1997年に建てられた新しい建物の中に、格子天井の正方形の中に一つ一つ描きこまれたお花の絵を見ることができます。
橘寺の切符を購入するときに「天井画をぜひ見てね!」と勧められました。
往生院には靴を脱いで入り、畳敷きの室内に入ります。
畳の部屋なので、人が少ない時は、寝ころんでゆっくりと天井画を楽しめます!3月の平日は貸し切りでした。
全部で260点もあり、何人もの現代画家さんの競作だそうです。
いろいろな画家さんの画風が楽しめて、それぞれ違う画家さんの絵なのに、全体としては調和がとれていて不思議です。
今はまだ新しい感じですが、時代を経ると、古びてさらに味わい深い風情になるんじゃないかな~と思いました。
このような格子天井に描かれた花の絵は、インスタ女子などに人気が高いようですね。奈良だと、當麻寺もこのような格子天井で知られています。
聖徳太子ゆかりのものがたくさん!
橘寺は聖徳太子誕生の地ということで、たくさんの聖徳太子ゆかりのものが見られます。
本堂には「聖徳太子御誕生所」と書かれています。中には聖徳太子像もあります。
本堂の前には聖徳太子の愛馬「黒駒」の像が。
聖徳太子が乗ってただけで、像まで作ってもらえる馬…。空を駆け(ペガサスかい…)達磨大師の化身だそうなので、タダの馬さんではないわけですね。
この石は聖徳太子が「勝鬘経(しょうまんきょう)」というお経を講釈していたときに、太陽と月と星の光を放ったのだそうな。
橘寺でもらったパンフレットには、聖徳太子の冠だと書いてあるけど…さすがに大きすぎますよな。
こちらは聖徳太子が梵字の「阿」を形どって、作った池だそうな。
まとめ
橘寺はそれほど大きなお寺ではありませんが、境内は風情たっぷりで、「二面石」「往生院の花の天井画」以外にも見どころがありました。
「二面石」や「花の天井画」をサッと見るだけなら15分程度で見学できますが、静かで雰囲気のよいお寺なので、30分くらいの所要時間でゆったりと過ごすのがおすすめです。