ウィーンのベルヴェデーレ宮殿上宮内にある絵画館を、2時間かけてタップリと堪能してきました。
ベルヴェデーレ宮殿上宮絵画館は、クリムトやシーレの傑作を多く所蔵していることで知られています。
ベルヴェデーレ宮殿上宮の必見作品を、私の主観も交えながらになりますが、ご紹介します!
グスタフ・クリムトの作品を選りすぐりで6点!
「接吻」
ベルヴェデーレ宮殿上宮では、最も有名なクリムト作品のひとつ「接吻」を見ることができます。
「ユディト」
旧約聖書の物語を描いた作品。美女のユディトが、敵将のホロフェルネスの首をはねて町を救う物語です。
「ユディト」を題材にした作品は、勇ましく凜とした女性としてユディトを描くことが多いですが、クリムトが描く「ユディト」は、勝ち誇りつつもどこか官能的で独特ですね。
「フリッツアー・リドラーの肖像」
何とも形容しがたい表情で座っている女性の肖像。女性は写実的に描かれているのに、緊迫やエキゾチックな模様が、非現実感を漂わせている不思議な作品でした。
「Schloss Kammer am Attersee III」
クリムト作品といえば、夢見がちな人物画が思い浮かびますが、ベルヴェデーレ宮殿では、このような風景画にもお目にかかることができました。
おだやかな湖畔の風景です。風景画もどこか夢見がち。
「ひまわりのある農家の庭」
クリムトが描いた風景画で一番好きだったのは、お花がかわいらしいこの作品!
こんな柄のワンピースを着てみたいものですね。
「母と二人の子ども(家族)」
ベルヴェデーレ宮殿のクリムト作品で、一番心に残ったのはこちらの「母と二人の子ども」あるいは「家族」と名付けられた作品でした。
この絵は宗教画ではないし、私自身も無神論者なのですが、何か敬虔な気持ちになる作品でした。
ここで紹介した以外にも、クリムト作品はたくさんありました。全部で20点前後はあったと思います。クリムト好きにはたまらない絵画館ですね!
エゴン・シーレの作品
「画家の妻の肖像 エディス・シーレ」
エゴン・シーレが妻を描いた作品。
ただ女性が座っているだけなのですが、存在感のある作品でした。
「エドゥアルト・コスマクの肖像」
こちらもシーレが描いた、シンプルな男性の肖像画なのですが存在感があります。
「死と乙女」
こちらはシーレの非常に有名な代表作「死と乙女」。
死神にすがりつく若い女性が描かれていますが、死神はシーレ自身、女性は別れた恋人ヴァリがモデルだと言われています。
「Dr. Hugo Kollerの肖像」
本に囲まれた、理知的な雰囲気の男性を描いた肖像画。シラーの作品の中で、一番好きだったのはこの作品です。
官能的な作風で知られるシラーの作品は、こちらで紹介した以外にも、「家族」「抱擁」なども肉感的な作品もベルヴェデーレ宮殿上宮で展示されています。
私はシラーの作品は生々しいものより、シンプルな肖像画の方が好きでした。
その他のおすすめ作品
モネ「コック」
この非常に愛嬌あるコックさんは、クロード・モネの作品です。
睡蓮をはじめとする風景画の印象が強いモネですが、こんなかわいらしい作品も描くんですね!
モネ「ジヴェルニーのモネの庭の大通りの風景」
こちらは非常にモネらしい、光にあふれた美しい風景画。
Jacques Louis David「アルプス越えのナポレオン」
世界史の教科書や資料集で、お目にかかったことがあるでしょう。有名なナポレオンの肖像!
ナポレオンは背が低かったので、乗馬した姿を描かせたなどと言われたりしますね。
本物と似ているのかどうかはわかりませんが、かなりカッコイイ作品でした。
ココシュカ「タイガー(ライオン?)」
世紀末ウィーン美術を、クリムト、シーレと共に代表する画家、オスカー・ココシュカが描いたかわいい虎。
タイトルの「Tigerlöwe」はドイツ語で「タイガーライオン」という意味らしいので、ライオンかもしれませんが。
どちらにしても、ネコ科の動物大好きな私は、大変気に入った作品です!
オスカー・ラスケ「愚者の船」
順路のかなり最後の方に表れた、沈みそうな船にビッシリと人々が描かれた大きな絵。
一種の風刺画のようでしたが、細かく見ていくと非常に興味深かった絵です。
作者のオスカー・ラスケは、天使の看板で有名なエンゼル薬局の設計も手掛けています。
まとめ
以上、非常にみどころ満載のベルヴェデーレ宮殿上宮の展示作品の中から、超有名作品や、私個人が心に残った作品をまとめてみました。
ベルヴェデーレ宮殿上宮絵画館の鑑賞に必要な所要時間や、カフェ、コインロッカー、トイレなどの情報は別ページにまとめてありますので、よろしければあわせてご覧ください→【ウィーン】ベルヴェデーレ宮殿上宮のカフェ・コインロッカー・トイレ情報!