「チェコで最も美しい町」と言われる、ヴルタヴァ川に包まれた町チェスキー・クルムロフ。
世界遺産に登録されているチェスキー・クルムロフの歴史地区は、数百メートル四方におさまるくらいの大きさで、じゅうぶんに歩いて回れます。
一日あれば、路地という路地を歩き尽くせる大きさです。
チェスキー・クルムロフ観光は、町歩きが観光の中心となり、入場観光するランドマークは少ないです。
とはいえ町のあちこちに、ちょっとした素敵スポットがあります。
私が歩いた順番に、チェスキー・クルムロフ散歩中に、ついつい立ち止まったスポットを紹介していきます!
ブディェヨヴィツェ門とその周辺
チェスキー・クルムロフ観光は、町の北にあるブディェヨヴィツェ門をくぐってスタートしましょう。
「おとぎの町へようこそ」って感じの、愛らしい城門です。
このブディェヨヴィツェ門から町に入るためには、降りるバス停に注意が必要です。くわしくはこちらの記事で→チェスキー・クルムロフのバス停はŠpičákとターミナルどちらがおすすめ?
では、門をくぐってチェスキー・クルムロフの町に入ります!
つい真ん中の広い門をくぐりたくなりますが、ここは車用。右側にある、ちまっとした小さいトンネルが歩道です。
城門の中に入りました!振り返ると、ブディェヨヴィツェ門を内側から見た姿です。こちら側から見る姿もカワイイ!
町に入ると、石畳のかわいらしい町並みが!
ちょっと変わった形をした建物や、外壁にスグラフィット装飾が施された美しい建物が続きます。
私は「チェスキー・クルムロフの歴史地区」と言えば、ヴルタヴァ川に包まれた丸い部分を指すのかを思っていましたが、歴史地区は丸い部分の外にも広がっています。
このあたりの、ヴルタヴァ川にかかる木製の橋を渡るまでのエリアは、丸い部分の外側にあたります。
チェスキー・クルムロフ城
チェスキー・クルムロフ城は、ヴルタヴァ川につつまれた丸い部分に入る前、木製の橋を渡る手前にあります。
冬季は残念ながら内部に入場できませんが、庭には自由に入れます。
また城の塔と、塔に付属している博物館は冬季でも開いています。
塔の上からのパノラマは素敵なので、ぜひ塔を上ることをおすすめします→城の塔に上った詳しい記事はこちら
チェスキー・クルムロフ城のお堀ではクマが飼われているらしいのですが…
私が行った時はクマではなくてニャンがいました。
クマさんは、看板の中にいましたよ!
チェスキー・クルムロフ城の橋の先にある展望台
城の塔を上った後に足を運んだのは、城の橋の先にある展望台です。
この展望台は、なぜかガイドブックに載っていませんが、ぜひ足を運んでほしい絶景の展望台です!
こんな絶景が見えます!!!
この展望台への行き方や、くわしい記事はこちら→チェスキー・クルムロフ「あの絶景」は城の先の展望台から見える!
修道院の庭&HOSPODA99でランチ休憩
展望台から町に戻ってきました。展望台の混雑がすごくて、ちょっとだけ人疲れしました。
チェスキー・クルムロフ城のお向かい、ちょっと奥まったところにあった修道院前のベンチで一休み。
なぜかこの修道院の敷地はすいていて、静かに過ごせました。
まだお昼前でしたが、ちょっと疲れたし、このタイミングでランチ休憩を取ることにしました。
ブディェヨヴィツェ門の近くまで戻り、「HOSPODA99」という口コミのよいチェコ料理店に入りました。
「HOSPODA99」のランチの様子はこちらの記事をどうぞ→チェスキー・クルムロフのおすすめレストラン!HOSPODA99
ヴルタヴァ川にかかる木製の橋を渡る!
さて、また人混みに戻りますよ…!木製の橋を渡って、ヴルタヴァ川に包まれた丸い部分にいよいよ入ります。
予想通り、橋はすごい混雑!
なぜかチェスキー・クルムロフは、東洋系の観光客が非常に多かったです。
橋の上から振り返ると、崖の上に建つチェスキー・クルムロフのカッコいい姿が見えます。お天気も良いし、いい眺め!
でも、混雑している橋で、この写真を撮るのは大変でした。
スヴォルノスティ広場周辺
橋を渡ってまっすぐ進むと、チェスキー・クルムロフの中心、スヴォルノスティ広場に出ます。
チェコらしいカラフルな家が並び、開放感のある明るい広場です。
この広場の近くで見た、壁画が描かれた素敵な建物。
チェコらしいパステルカラーの、創作洋菓子みたいなお家が並ぶ通りも素敵!
チェスキー・クルムロフは、プラハ以上におとぎの国、メルヘン感があります。
ヴルタヴァ川の河原(?)
ちょっとヴルタヴァ川の近くまで下りていけそうなエリアがあったので、行ってみました!
ヴルタヴァ川のカーブになっている部分が、河原のようになっていて、間近でヴルタヴァ川を眺められるスポットになっていました。
さっき渡った木製の橋が見えます。
この河原で、不動に川を眺め続けている、シブい鳥を発見。
他の鴨たちが「何か食べるものちょうだい」と寄ってくるのに、彼(彼女?)だけは人間に見向きもせずに、「ゆく川の流れはたえずして…」みたいな雰囲気で、ヴルタヴァ川の流れを見つめ続けています。
カッコよかった…。ヴルタヴァ川の鴨長明…。
この付近からは、チェスキー・クルムロフ城からかかっている城の橋の眺めが美しかったです。
エゴン・シーレ・アートセンター付近
さて、河原から上がってきて、もう少し町歩きをします。
チェスキー・クルムロフでよく知られた観光施設のひとつが、エゴン・シーレ・アートセンター。
めちゃめちゃ逆光の写真ですみません!
このエゴン・シーレ・アートセンターは、シーレのオリジナル作品はほとんど展示されていないらしく、「観光地にありがちなビミョーな博物館」という感じがしたので入りませんでした。
中には入りませんでしたが、外壁がアート感満載なので、外側だけでも楽しめます!
近くにはおもしろい壁画が描かれた建物がありました。
だまし絵風に、窓と、窓の向こうの人物が描かれています。防犯用でしょうか?それともただの遊び心?
この辺りまで来ると、チェスキー・クルムロフのヴルタヴァ川に包まれた部分の南端になります。
聖ヴィート教会
歩いていると聖ヴィート教会という教会に突き当たったので、入ってみました。
ステンドグラスの窓がいくつか並ぶ、ゴシック教会です。内部はそれほど観光客が多くなく、静かに過ごせました。
パイプオルガンがかわいらしかったです!
地球の歩き方に載っている展望台
「地球の歩き方」の地図には、町の東の方にある展望スポットが掲載されています。
「城の塔」に上った時に、観光客がたくさん集まっている区画が見えて、「あそこが展望スポットかな?」と目星をつけておきました。
展望スポットに向かって歩きます。
こちらが町の東側にある展望スポットからの眺めです。チェスキー・クルムロフ城がしっかり見えます。
ただし、ヴルタヴァ川があまり見えないので、やはりカーブしているヴルタヴァ川の外側にある展望スポットの方が、眺めがいいかなあと感じました。
むしろ展望台の真後ろにある、この白い建物の眺めの方が綺麗だなーと、振り返っている私。
この展望台には日本語堪能な東洋系のご夫婦がいて、お互いに写真を撮り合いました。
写真を撮る合図で「いち、にー、さん!」と言うくらい日本語がお上手なのに「私の日本語はヘタです」と謙遜いらっしゃって、面白かったです。
展望台の真下エリア
この展望台から真下に見える家並みがかわいらしいので、最後にここまで下りてみることにしました。
適当に下ってみると、ヴルタヴァ川に近づきました。こんな端っこまではあまり観光客も来ないのか、静かで穏やかな流れでした。
川の近くの民家の庭から、ニワトリがたくさん寄ってきました。いや、あなたたちにゴハンをあげに来たわけじゃないの!期待させてゴメン!
展望台から見えた通りは、静かで可愛らしい町並みが並び、雰囲気がよかったです。
チェスキー・クルムロフは、あまり住民の生活感を感じない観光都市です。
ウィキペディアで見た情報ですが、第二次世界大戦後に、多くのドイツ系住民が追放される形で退去し、住民の激減で町が荒廃したという歴史があるそうです。
チェスキー・クルムロフは20世紀終盤に観光化され、町が整備されていきますが、どこかテーマパーク然として、生活感を感じない背景には、こういった歴史も関係しているのかな…。
壁に描かれた古そうな壁画。激動の歴史を、静かに見つめてきたのかもしれませんね。
このあたりの小さな民家には、番地のような番号が振られていました。
プラハ城の黄金小路でこのような番地を見た時は感動しましたが、こうやって普通に町中に残されているのを見ると、黄金小路に有料入場したのは何だったんだろう…と思ってしまいます(笑)。
バスターミナル近くから見えるパノラマ
チェスキー・クルムロフには、近隣の町とつなぐバスが発着するバス停が2つあります。
町の北側にあるŠpičákという名前のバス停と、チェスキー・クルムロフの始発/終点になるバスターミナルです。
私はŠpičákバス停で降りてチェスキー・クルムロフに入りましたが、そろそろ帰ろうかな~?という時間には、町の東側にいました。
そこで、そのまま東の方にあるバスターミナルから帰ることにしました。
この選択は大正解で…
バスターミナルへ向かう途中に、チェスキー・クルムロフの全体パノラマが見えるスポットがありました!
このパノラマを最後に見て、チェスキー・クルムロフ観光は終了となりました。
チェスキー・クルムロフはかなり観光化されていますが、それを差し引いても、心に残る素晴らしい風景が目に焼き付いています。
「一生に一度は見たい絶景」と言われるのも、なるほどその通りだなと感じました。