インスブルックには聖ヤコブ寺院(Dom zu St. Jakob)という、かなり大きな聖堂があります。
ガイドブックには「チロル地方のカトリックの総本山」と書いてあった、格式高い教会です。
内部は非常に美しく、インスブルック観光ではぜひ入場をおすすめしたいスポットですので、ご紹介します!
聖ヤコブ寺院の外観
聖ヤコブ寺院は18世紀に、もともと古い教会があった場所に建てられた教会です。
建築様式としてはバロック建築になります。
私が足を運んだ際は工事中で、残念ながら全体像は見えませんでした。
教会の前は、カラフルなオブジェが立ち並ぶ公園になっています。この日は3月半ばですが、早朝に降った雪がまだ残っていました。
聖ヤコブ寺院内部は淡いピンク色が素敵!
聖ヤコブ寺院の内部に入ると、淡いピンクベージュ色が目立つ、やさしい色合いに包まれます。
ピンクベージュの大理石と、金色がやさしく組み合わされています。
バロック教会は飾りすぎてゴテゴテ見えることもありますが、聖ヤコブ寺院内部は派手すぎず、上品な雰囲気だと感じました。
この可愛らしいオルガンは、バロック期にNikolaus Mollによって作られたものだそうです。
聖ヤコブ寺院の至宝・クラナッハ作品
聖ヤコブ寺院の至宝は、ルーカス・クラナッハ作「救いの聖母」です。
中央祭壇に、絵そのものが絵の中にあるという、不思議な祀られ方をしていました。
背景の絵はクラナッハの画風とは違う気がするので、後代に作られたもののような気がしますが、どうなんだろ?
クラナッハはバロック期より前の時代、ルネサンス期の画家さんで、この絵はもともと前身の教会に寄贈されたものなのだそうです。
アザム兄弟による天井のフレスコ画が素敵!
聖ヤコブ寺院の美しさを作り出している重要な要素が、エレガントな天井画です。
バロック期のドイツの芸術家兄弟・アザム兄弟によって描かれた、いかにもバロック風のだまし絵や遠近法を駆使した天井画です。
天使たちから下に突き落とされている悪人たちが描かれていますが、本当に絵の中からこぼれ落ちてきそうで、迫力があります。
彫刻と絵を巧みに組み合わせて、立体的に見えるように仕上げています。
CGのない時代にすごいテクニックですね!
マクシミリアン3世・フォン・エスターライヒの墓
聖ヤコブ寺院内には、Archduke Maximilian III(マクシミリアン3世・フォン・エスターライヒ)のお墓があります。
マクシミリアン3世はハプスブルク家の人物で、ポーランド継承戦争を起こした、歴史的に重要な人物らしいのですが…
世界史が苦手だった私の脳内に、彼の名前は影も形も残っていない…。だいたい「ポーランド継承戦争」だって私の脳内データベースにはないよ…。
世界史に造詣が深ければ、ヨーロッパ旅行はもっと楽しめるんでしょうねえ…。
聖ヤコブ寺院はぜひ入るべき!
以上、聖ヤコブ寺院のご紹介でした。
聖ヤコブ寺院は無料で入場できて、朝7時半から夕方の7時半(冬季は6時半)まで開いています。
インスブルック観光のメインスポット「黄金の小屋根」から、歩いて1分くらいの場所にあるので、ぜひ立ち寄ってみてください!
淡いピンク色の愛らしい雰囲気に癒されます~